慰謝料が高額となるケース

以下は慰謝料が高額になる例です。

・浮気の相手が妊娠・出産している
浮気の相手が妊娠・出産をしている場合、認知や養育、相続など様々な問題が生じます。また精神的なショックも大きなものとなり、慰謝料は高額となる傾向にあります。

・浮気の事実を否定する、謝罪しない
浮気や不倫の事実が明らかとなったにもかかわらず、事実を認めない場合や謝罪の態度がみられない場合、反省の姿勢がないものと判断されるため慰謝料は高額となる傾向があります。

・何度も不貞行為に及んでいる
夫婦の間で浮気や不倫は絶対にしないと約束したにもかかわらず、繰り返し不貞行為に及んだ場合は、精神的苦痛も大きなものとなるため慰謝料は高くなる傾向にあります。

・浮気相手と長い期間交際している
浮気相手と交際していた期間が長い場合、不貞行為が行われた期間も長いとみなされるため、慰謝料は高くなる傾向です。

・浮気や不倫で家に帰ってこない日が何日も続く
浮気や不倫で配偶者が家に帰ってこない日が何日も続く場合や、ほぼ別居となっている状態が該当します。

・不倫発覚後、治療が必要なほど体調や精神状態が悪化した
配偶者の不倫や浮気によるストレスで体調や精神状態が悪化し、治療を要したと判断されれば、心身への負担が大きいと考えられるため慰謝料が高くなる可能性があります。

慰謝料請求の条件

慰謝料を請求できる条件は以下のとおりです。

・浮気や不倫を決定づける証拠がある
慰謝料を請求する条件として、浮気や不倫の決定的な証拠が必要となります。浮気や不倫の事実を訴えたとしても、客観的な証拠がなければ認められないためです。二人でホテルに入る写真など、証拠となるものを用意する必要があります。

・夫婦関係の破綻の原因が浮気や不倫である
夫婦関係の破綻の原因が浮気や不倫であることが証明できれば、慰謝料の請求が可能となります。

「故意・過失」、「権利の侵害」の有無がポイント

離婚慰謝料はどのような場合でももらえるというわけではありません。ポイントとなるのは「故意・過失」、「権利の侵害」に該当するかどうかです。

例えば、既婚者だと知りながら浮気をする場合、相手に「故意や過失があった」と判断されます。また浮気や不倫で円満だった夫婦生活が破綻し、精神的な苦痛を被った場合、「権利の侵害」に該当し慰謝料を請求することができます。

出会い系サイトなどで知り合い、お互いに既婚者だと知らずに不貞行為に及んだ場合や不倫・浮気の前に夫婦生活が既に破綻していた場合は、慰謝料を請求できません。

このように不貞行為があったからといってすべてのケースで慰謝料を請求できるわけではないため注意が必要です。

慰謝料を支払う側に支払い能力がない場合は分割払いの対応も

慰謝料の請求が決定したとしても、相手に支払い能力がない場合や経済的な負担が大きいと判断される場合は分割払いでの対応も行われます。

また支払いを無視し続けた場合には、強制執行として所有財産などの差し押さえが行われるケースも見受けられます。

手続きの期限は3年以内に

離婚慰謝料の請求は離婚した日から3年と期限が決まっています。そのため3年を過ぎてしまうと慰謝料を請求することができなくなるため、できるだけ早めに手続きをすることが大切です。

また離婚後に不倫や浮気が発覚した場合においても、離婚した日から3年以内であり、確固たる証拠があれば慰謝料の請求手続きを行うことができます。