弁護士の選択

国選弁護人は裁判所が選任するため、自分で選ぶことができません。そのため、刑事事件の経験が豊富な弁護士かどうかといった点については運次第ということになります。

一方、私選弁護人は自ら弁護士を選ぶことが可能です。弁護してもらいたい事件に関連する経験が豊富な弁護士を選べるため、より自身の要望に添った弁護活動や結果が期待できます。

依頼ができるタイミング

国選弁護人の場合、依頼できるタイミングは勾留後となります。しかし、私選弁護人はどのようなタイミング（逮捕勾留前でも）でも依頼が可能です。少しでも早く弁護士へ依頼することで、被害者との間で早期に示談が成立し、刑事事件化や逮捕を免れることができる場合があります。弁護士への依頼のタイミングは非常に重要なのです。

依頼が可能な範囲

依頼の可能な範囲については、国選弁護人と私選弁護人に大きな違いはありません。しかし、刑事事件の経験が豊富かどうか、依頼できるタイミングが早いという点で、私選弁護人の方が望ましいといえます。

費用

私選弁護人は、自ら依頼しているため弁護費用は全て依頼者が支払う必要があります。それと比べ、国選弁護人の費用は多くの場合国が負担するため、本人の負担はありません。これは、国選弁護人制度を利用できるのが「現金や預金合わせて50万円未満」という資力要件があるためです。しかし、場合によっては支払いが命じられることもあります。

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似た事例の弁護経験が豊富な弁護士を選べる

私選弁護人の場合、自ら弁護士を選べるため、経験豊富な弁護士を選ぶことができます。刑事事件では、経験値や知識の量が弁護活動や結果に大きく影響するため、この点はとても重要なことです。

早期から弁護活動が行える

私選弁護人の場合は、逮捕される前に依頼できるので、逮捕・勾留を防ぐことができる場合があります。逮捕・勾留されると最大で23日間身柄拘束を受けることとなり、社会と隔絶された環境に置かれることになります。

そのような事態に陥ることを未然に防ぐことはご自身の社会的信用を守ることにもつながりますので、今後の人生を考えても私選弁護人に依頼し、早期に対応することが重要です。

弁護士を変えることができる

依頼した弁護士が望んでいたような弁護活動を行ってくれない場合、私選弁護人であれば変更することができます。しかし、国選弁護人は自由に解任することができないので、意向をくみ取ってくれない場合も我慢するしかありません。自分が望む結果を得るためにも、私選弁護人を選ぶことをおすすめします。

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