【八王子】弁護士が教える遺言書の注意点から有効な書き方と保管の進め方

コラム

【八王子】弁護士が教える遺言書の注意点から有効な書き方と保管の進め方

【八王子】弁護士が解説する遺言書の注意点と有効な作成から保管までの知識

遺言書の作成を考えたとき、家族が相続で揉めないか心配になったり、書き方を間違えて無効になるのではと不安を感じたりする方もいらっしゃるかもしれません。遺言書は正しく作成し、適切に保管してはじめて、ご家族を守る力を発揮します。ただ、形式面の細かなルールや保管方法の選択肢、相続開始後の手続きの流れまで、ご自身だけで整理するのは負担が大きいものです。

ここでは、自分で書く場合の落とし穴から弁護士に依頼するメリット、作成後の保管や執行の流れまでをわかりやすく整理しています。八王子で弁護士への相談を検討されている方も、ご家族のために確かな備えを進める参考としてお役立てください。

自分で作成する遺言書で押さえておくべき注意点

自分で作成する遺言書で押さえておくべき注意点

遺言書は、ご自身の財産を誰にどのように引き継ぐかを示す書面であり、残されたご家族が相続手続きを円滑に進めるための拠りどころとなります。とくに自筆証書遺言は手軽に作成できる反面、民法で定められた要件を1つでも満たしていなければ無効になるリスクがあります。ここでは、ご自身で遺言書を作成する際に見落としやすい注意点を整理します。

形式面で守るべきルール

自筆証書遺言では、本文の全文と作成日付、氏名をすべて遺言者本人が手書きし、押印しなければなりません。パソコンや代筆で作成した本文は無効となります。ただし、財産目録に限りパソコンでの作成や通帳のコピーの添付が認められており、その場合はすべてのページに署名と押印が必要です。

作成日は「令和○年○月吉日」のように日付が特定できない表現だと無効になりますので、年月日を具体的に記載してください。また、書き間違いの訂正にも厳格なルールがあり、修正テープや修正液は使用できません。訂正箇所が多い場合は新たに書き直すことをおすすめします。

内容面で気をつけたいこと

形式が整っていても、記載内容があいまいだと相続手続きの妨げになる場合があります。不動産は所在地や地番、家屋番号など登記簿の記載どおりに正確に書きます。預貯金も金融機関名や支店名、口座番号まで記載しておくと相続手続きがスムーズに進むでしょう。

兄弟姉妹を除く法定相続人には、法律上最低限保障された取り分(遺留分)があります。遺留分を大きく侵害する内容にすると、かえって紛争を招くおそれがありますので、作成の段階で遺留分を考慮した配分にしておくとご家族間のトラブル防止につながるでしょう。

遺言能力の問題

遺言書は、作成時点で遺言者本人に判断能力(遺言能力)が備わっていなければ無効とされる可能性があります。認知症と診断されていても症状の程度によっては有効と認められるケースはありますが、相続人間で争いになりやすい論点です。判断能力に不安がある段階で作成を検討されている方は、早めにご相談いただくことで、より安心して準備を進められます。

弁護士に依頼して法的に有効な遺言書を作成するメリット

弁護士に依頼して法的に有効な遺言書を作成するメリット

遺言書はご自身で作成できますが、形式や内容に不備があれば無効になるリスクを避けられません。とくに自筆証書遺言は細かなルールが定められており、要件を欠くとせっかくの遺志が法的効力を持たなくなってしまいます。こうしたリスクを回避するために、弁護士のサポートを受けるという選択肢があります。

形式面の不備を防げる

弁護士に相談すると、自筆証書遺言と公正証書遺言のどちらが適しているかを、ご家庭の状況や財産の内容に応じて判断してもらえます。自筆証書遺言を選ぶ場合でも民法上の要件を満たしているかをチェックしてもらえますので、形式不備によって無効になるリスクを減らせるでしょう。公正証書遺言を選ぶ場合は、文案の作成から公証人との打ち合わせ、証人の手配まで対応しますので、書面の信頼性が高まり有効性が争われる可能性も低くなります。

内容面のトラブルを未然に防げる

遺言書の作成で見落としやすいのが遺留分の問題です。特定の相続人に財産を集中させる内容にすると、他の法定相続人から遺留分侵害額請求を受けて紛争の引き金となるおそれがあります。法定相続分や遺留分の割合を踏まえたうえで、遺言者の意向を反映しつつトラブルのリスクを抑えた配分を提案できる点は、弁護士に依頼する大きなメリットです。「自宅は長男に任せる」といった抽象的な表現も、財産を正確に特定した文案に仕上げますので、相続手続きの段階で混乱が生じにくくなるでしょう。

遺言執行までを見据えた設計ができる

遺言書の中で遺言執行者を指定しておけば、相続開始後に遺言の内容をスムーズに実行できます。弁護士を遺言執行者に指定すれば、預貯金の解約や不動産の名義変更など煩雑な事務を相続人に代わって進められます。書面の作成だけでなく、その後の執行まで一貫して任せられる点も大きな利点です。

遺言書の作成後に知っておきたい保管方法と執行までのステップ

遺言書は作成して終わりではありません。適切に保管し、相続が発生した際に確実に内容が実行される状態にしておくことで、はじめてご家族を守る役割を果たします。保管の方法を誤ると、紛失や改ざん、あるいは遺言書の存在に気づいてもらえないといった事態を招きかねません。

遺言書の保管方法
・自筆証書遺言の場合

ご自宅で保管する場合は、金庫や鍵のかかる引き出しなど他人の目に触れにくい場所を選ぶ方が多いでしょう。ただ、あまりに見つけにくい場所だと相続人が存在自体を把握できないおそれがありますので、信頼できるご家族に保管場所だけ伝えておく工夫が求められます。

2020年7月からは、法務局で自筆証書遺言を預かる制度も始まっています。法務局が原本と画像データの両方を保管するため紛失や改ざんを防げるうえ、遺言者の死亡後に相続人へ通知される仕組みもあります。手数料は1通あたり3,900円で、家庭裁判所での検認手続きも不要です。

・公正証書遺言の場合

公正証書遺言は作成した公証役場が原本を保管しますので、改ざんや紛失の心配はほぼありません。ただし、公証役場から相続人へ自動的に通知が届く仕組みはありませんので、遺言書を作成した事実と公証役場の場所をあらかじめ信頼できる方に伝えておくと安心です。

相続開始後の検認と遺言執行

自筆証書遺言をご自宅や貸金庫で保管していた場合、相続開始後に家庭裁判所で「検認」を受ける必要があります。封印がある遺言書を検認前に開封すると過料の対象となる場合がありますので、発見した際はそのまま持参してください。法務局の保管制度を利用した自筆証書遺言と公正証書遺言については検認は不要です。

検認の完了後、遺言書の中で遺言執行者が指定されていれば、その方が預貯金の解約や不動産の名義変更を主導します。手続きを滞りなく進めるためにも、作成段階で遺言執行者を指定しておくことをおすすめします。

八王子で遺言書の作成をお考えの方へのまとめとご案内

遺言書は、ご家族が相続手続きで困らないようにするための備えです。自筆証書遺言を作成する場合は、全文の自書や日付の正確な記載、押印といった形式面のルールを1つでも欠くと無効になるおそれがあります。内容面でも、財産の特定があいまいだったり遺留分への配慮が不足していたりすると、かえって相続人間の争いを招きかねません。法的に有効な遺言書をより確実に残すためには、弁護士のサポートを受けることで形式と内容の両面からリスクを抑えられます。作成後の保管方法や検認手続き、遺言執行者の指定まで見据えた準備が、ご家族の負担を軽くするポイントです。

TAM法律事務所では、遺言書の作成に関するご相談を初回60分まで無料でお受けしています。遺言書の種類の選び方から文案の作成、公証役場との調整、遺言執行者の指定まで、依頼者様の状況やご意向を丁寧にうかがったうえで最善の方法を一緒に考えます。まずはお気軽にお問い合わせください。

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